【超初心者向け】語学試験、時間内に読解問題を解き終えるには?ゼロから始める実践テクニック
はじめての語学試験対策:時間内に読解問題を解き終える実践テクニック
語学試験対策を始める際、多くの方がリーディング、特に長文読解に苦手意識を持たれることがあります。「時間が足りなくて最後まで解ききれない」「焦ってしまって、書いてあることが頭に入ってこない」といった経験は、初心者の方にとっては特に共通の悩みかもしれません。
この記事では、語学学習経験がほとんどない方でも、語学試験の読解問題を時間内に正確に解き終えるための、具体的な「読み方」や「考え方」をゼロから習得するための実践的なテクニックをご紹介します。これらのテクニックは、難しい専門知識を必要とせず、少しの意識と練習で必ず身につけることができます。
なぜ時間内に解き終えるのが難しいのか?
時間内に読解問題を解き終えるのが難しい主な理由として、以下のような点が考えられます。
- 文章を読む習慣がない、読む速度が遅い: 母国語であっても、試験時間内に正確に長文を読む練習をしていない場合、語学となるとさらに時間がかかります。
- 問題文や選択肢の読み方を知らない: 文章を読む前に、問題が何を問うているのか、どのような情報を探せば良いのかを把握できていないと、漠然と文章を読み進めてしまい効率が悪くなります。
- 全体の構造を把握せずに読み進めてしまう: 一文一文を追うことに集中しすぎて、文章全体の流れや筆者の主張を見失ってしまうことがあります。
- 分からない箇所に時間をかけすぎてしまう: 全ての単語や表現を完璧に理解しようとして、一部で立ち止まりすぎると、他の問題を解く時間がなくなります。
これらの課題を克服するために、これからご紹介する具体的なテクニックが役立ちます。
ゼロから始める!読解問題を時間内に解くための実践テクニック
ここでは、今日からすぐに実践できる、読解問題を時間内に解くための具体的なテクニックを5つご紹介します。
テクニック1:設問を先に読む(問題の意図を把握する)
文章を読み始める前に、まずは設問(問題文と選択肢)を先に読んでみましょう。
なぜ設問を先に読むのか? 設問を読むことで、「この文章はどんな内容について書かれているのか」「文章中のどの部分に注目すれば良いのか」「どのような情報を探せば良いのか」といった、文章を読むべき目的が明確になります。これにより、漫然と読むのではなく、必要な情報を探し出すための「能動的な読書」ができるようになります。
具体的にどう読む? * 疑問詞に注目: What(何)、Who(誰)、When(いつ)、Where(どこ)、Why(なぜ)、How(どのように)といった疑問詞は、問題が尋ねている情報の種類を示します。 * キーワードを探す: 設問や選択肢に含まれる名詞、動詞、形容詞などで、文章中で探すべき「キーワード」を特定します。 * 選択肢を軽く確認: 選択肢にも目を通すことで、文章を読む際の視点が定まりやすくなります。ただし、選択肢に惑わされすぎないよう注意が必要です。
例えば、「筆者はこの出来事についてどのように考えていますか?」という設問なら、「筆者の考え」を示す部分に注目して文章を読む、といった具合です。
テクニック2:文章全体をざっと眺める(スキミングとスキャニングの基本)
設問を読んだら、次に文章全体をざっと眺めます。これには「スキミング」と「スキャニング」という二つの異なる読み方があります。
- スキミング(Skimming): 文章全体を素早く読んで、大まかな内容(テーマ、論点、筆者の主張、結論など)を掴む読み方です。タイトル、見出し、導入部分、各段落の最初の文(トピックセンテンス)、結論部分などに注目して、短時間で「何について書かれた文章か」を把握します。
- スキャニング(Scanning): 設問で問われている特定の情報(人名、地名、数字、日付、特定の単語やフレーズなど)を探すために、文章中を素早く探し回る読み方です。辞書で特定の単語を探すように、文章全体を詳細に読むのではなく、目的の情報が含まれていそうな箇所に絞って目を通します。
まずは、スキミングで文章全体の概要を掴み、その後に設問に戻って具体的なキーワードを確認し、必要に応じてスキャニングで該当箇所を探す、という流れが効果的です。最初はゆっくりでも構いませんので、「文章全体を把握する」「特定の情報を探す」という意識を持って練習してみましょう。
テクニック3:接続詞や指示語に注目する
文章の理解度と読むスピードを上げるために、接続詞や指示語に意識的に注目することが重要です。
- 接続詞: but (しかし)、however (しかしながら)、therefore (したがって)、for example (たとえば)、in addition (加えて) などは、文章の論理的なつながりを示します。これらの単語に注意することで、「前の内容と逆のことを言っているな」「前の内容を説明しているな」「結論が来るな」といった、文章の展開を予測しながら読むことができます。
- 指示語: this, that, it, they, these, those などは、文章中の他の単語やフレーズを指し示しています。これらの指示語が具体的に何を指しているのかを常に確認することで、文章の前後関係を正確に理解できます。
これらを意識することで、文章の構造がより明確になり、内容が頭に入りやすくなります。
テクニック4:段落ごとに内容を整理する
長い文章を読む際、一気に全てを理解しようとすると混乱することがあります。そこで、段落ごとに区切って内容を整理しながら読み進めるのが有効です。
各段落を読む際に、「この段落では何について説明されているか?」「筆者はここで何を伝えたいのか?」という問いを自分自身に投げかけながら読んでみましょう。多くの学術的な文章や試験の長文では、段落の最初の文(トピックセンテンス)にその段落で最も重要な内容が書かれていることが多いです。このトピックセンテンスを意識するだけでも、段落の概要を掴むのに役立ちます。
段落ごとに内容を要約する練習を繰り返すことで、文章全体の構造や論旨を効率的に把握できるようになります。
テクニック5:時間配分を意識する練習
実際の試験では時間に制限があります。練習の段階から、時間配分を意識することが非常に重要です。
- 時間を計って解く: 練習問題に取り組む際には、必ずタイマーを使って時間を計りましょう。最初に問題数とそれにかけることができる時間を確認し、大まかな目安時間を決めておきます。
- 分からない問題に固執しない: 時間がかかりそうな問題や、どうしても分からない問題に遭遇した場合は、一旦飛ばして後回しにする勇気を持ちましょう。全ての問題を完璧に解くことよりも、解ける問題を確実に解くことの方が、限られた時間の中では重要です。
- 見直しの時間を考慮: 全ての問題を解き終えた後、見直しの時間を確保できるように、少し早めに解き終えることを目標にすると良いでしょう。
最初は時間内に解き終えられなくても構いません。時間を計ることに慣れ、どのタイプの問題に時間がかかるか、どこで立ち止まりやすいかを把握することが最初のステップです。
まずここから!超初心者向け最初のステップ
ご紹介したテクニックは、全てを一度に完璧に実践する必要はありません。まずは、以下の簡単なステップから始めてみましょう。
- 短い文章から始める: 最初から難しい長文に挑戦する必要はありません。短いニュース記事や簡単な物語など、抵抗なく読めるものから始め、「設問を先に読む」「段落ごとに区切る」といったテクニックを一つずつ試してみましょう。
- 正確性を優先する: 最初はスピードよりも、文章の内容を正確に理解することを優先してください。時間をかけても良いので、テクニックを意識しながら丁寧に読む練習をします。慣れてきたら、徐々に読むスピードを上げていきます。
- 一つずつ意識して練習する: 今日は設問を先に読む、明日は接続詞に注目するなど、一つのテクニックに絞って意識的に練習する日を設けても良いでしょう。
忙しい毎日でも実践するヒント
仕事などで忙しい方でも、これらのテクニックを日々の生活に取り入れることは十分可能です。
- スキマ時間の活用: 通勤中や休憩時間などに、スマートフォンで簡単なニュース記事などを読み、「タイトルから内容を推測する」「段落の最初の文だけ読む」といったスキミングの練習をしてみましょう。
- 短い教材から始める: 試験対策用の長文教材ではなく、まずは興味のある分野の短い記事やコラムなどを読む習慣をつけるのも良い方法です。
これらの実践的なテクニックは、語学試験だけでなく、様々な文章を読む場面で役立ちます。
まとめ
語学試験の読解問題を時間内に解き終えることは、練習によって必ず可能になります。この記事では、設問を先に読むこと、スキミングやスキャニングといった文章の全体像を素早く掴む技術、接続詞や指示語に注目すること、段落ごとに内容を整理すること、そして時間配分を意識した練習の重要性をご紹介しました。
最初は難しく感じるかもしれませんが、焦らず、まずは簡単な文章から、今日ご紹介したテクニックを一つずつ試してみてください。練習を重ねることで、きっと時間内に正確に文章を読めるようになり、語学試験合格へ着実に近づくことができるでしょう。最初の一歩を踏み出し、時間内に解き終える自信をつける旅を始めましょう。